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金利と経済―――高まるリスクと残された処方箋
を読んだ
マスタカと言えば
ウォーレンバフェットの後継者
そんなわけで最近の日銀やFRBの行動を
理解する必要があると思い本書を読んでみたわけだ
以下、書評
・本書の内容
日銀出身の方が書いた本
最近の金融政策が金利の上げ下げ以外にも
様々なことをやってる理由やその効果を包括的に述べた本
・本書の対象者
IS-LM曲線ぐらいの経済学を知ってる人
雰囲気でトレードしてる人等の
何も素養がない人はちょっと辛いと思う
面白かったことをつらつら書いてく
・お金が増えれば物価が上がる?
これは直感的だが違う
日銀は国債をお金に変えるだけなので
流動性供給にすぎない
・自然利子率と物価
自然利子率よりも実質金利が低ければインフレが加速
自然利子率よりも実質金利が高ければインフレが低下
・IS曲線が左に行くと
自然利子率がマイナスになると
物価が持続的に低下するデフレになる
そしてデフレが加速し、実質金利は上昇し
需給ギャップは拡大してさらにデフレになる
・バブルでも経済が過熱しない理由
サマーズの一案だが
需要が恒常的に足りないので、バブルで膨らんでいた期間は
バブルで需要が埋まっていたのではないか
・自然利子率の推測
実質金利と自然利子率の剥離が
潜在GDPと現実のGDPの剥離を決め、
潜在GDPと現実のGDPの剥離がインフレ率に影響を与える
これで推計
・経済学のギャグ
物理学者
化学者
経済学者
缶詰
が無人島に流れ着いた
物理学者:石をぶつけて開けよう
化学者:加熱して開けよう
経済学者:缶切りがあると仮定しよう
経済学者は本当に解決するには役に立たない仮定を置いて
解決したように錯覚させる傾向がある
・先進国が直面してる課題
自然利子率がずっとマイナスであること
・マイナス金利の下限
マイナス金利の下限は2種類ある
・マイナス金利は低金利がプラスの効果を持つ下限
・預金から銀行券への大規模シフトを起こさずに済む下限
マイナスが深すぎると銀行券へのシフトがおきるので
金利は無限には下げられない
・マイナス金利の副作用
マイナス金利は経済の刺激にはなるが
銀行収益にネガティヴな影響がでる
この結果、金融システムの安定が損なわれるのでは?
この点でもマイナス金利は無限には下げれない
・金融政策の意義
成長率を均すこと
そのため、例えば需要を前倒する
中長期的の効果は中立なので注意
かなり面白かったです
なぜマイナス金利を深掘りしないか
金利以外にも色々いじくってる理由が
この本読んでだいぶ理解が深まりました。
これからは、この前提で市場で取引していきと思います
経済学を勉強している人や
市場でトレードしてる人で金融政策を理解したい人には
オススメしたい1冊です